じょじのにっき

女児のブログです。百合の話がメインです。Vtuberになりました。

親子百合アンソロジー『My Sweet Home』は同人のレベルを超えている

こんにちは、5才女児です。今回は親子百合同人アンソロジー「My Sweet Home」のご紹介です。

総勢13名の作家が描く親子百合アンソロジー
娘に甘々?両想い?複雑なカンケイ…?さまざまな母娘の親子百合をご堪能あれ!
【豪華執筆陣☆】中村たいやき・平尾アウリ・生肉・春日沙生・tMnR・ねが・みさき天夢・りおん・奥たまむし・よしむらかな・玄鉄絢・犬井あゆ・鳥居すみ

www.melonbooks.co.jp

 

こちらの作品は親子百合界隈をひとりで牽引しているといっても過言ではない中村たいやき先生主催の同人アンソロジーとなっております。

親子百合という珍しいテーマをもとによしむらかな先生(「ムルシエラゴ」など)、玄鉄絢先生(「少女セクト」「星川銀座四丁目」など)、tMnR先生(「たとえとどかぬ糸だとしても」など)……と商業誌という前線で百合を描いている方々を中心とした13名が参加している上、装丁もかなり凝っており手に取った感触としては「ほんとに同人なの・・・?」と思ってしまうほどにクオリティの高い1冊です。

 

 

当作品の発売は詳細が発表された時から女児は大変楽しみにしてました。親子百合というのは同人作品で中村たいやき先生の「1×1/2-イチトニブンノイチ-」という素晴らしい作品こそあったものの商業では(そもそも内容的に出せないのか?)皆無で、近親百合のオタクとしては姉妹、双子に限らず常日頃から親子百合ももっと読んでみたいなぁと思っていたところだったのです。

そんな中で親子百合界の神である中村たいやき先生主催のしかも豪華執筆陣で読める親子百合となればそりゃ垂涎ものです。

 

と、期待値の高かった作品だったのですが読んでみると想像以上の甘美な空間が広がってました。てか親子百合って上記の「1×1/2-イチトニブンノイチ-」しか読んだことなかったので今まで気付かなかったのですが今回このアンソロを読んでみて「ああ自分、親子百合好きだなあ……」と強く感じました。

 

そんな感じで以下感想になります。といってもネタバレは避けて何作品かのふわっとした感想のみです。ネタバレを避けるといってもこれから読もうという方で気になる方は読まないほうが良いかも。

 

 

 

「推し武道」でおなじみハイセンスギャグメーカー平尾アウリ先生による作品。いつも通りの平尾アウリ節炸裂でかなり笑える作品なのですがその中でも子供たちの母親に対する強い好意を感じました。

少ないページ数でギャグの面白さも親子の尊さも出していくとか天才か? となりました。いや、氏は普通に天才だと思います。

個人的に母親の性格も見どころ。普通にこんなお母さんもったら絶対ダメ人間になっちゃうよなぁ……。

 

 

 

「さかさまロリポップ」でお馴染み春日沙生先生による甘々な感じの作品。とにかくか、かわいい~~~~~!!!!!!と叫ばずにはいられないくらい氏の作品の最大の魅力であるかわいさが詰まった作品です。

ただこの作品の魅力はかわいさだけでなく「子が親を翻弄する」というところにあると思います。我儘な子供に振り回される親……微笑ましくもありよくよく考えてみたらこれって百合の文脈ですよね。

年少者が年長者を振り回すというと「さかさまロリポップ」でも見られた描写であり(詳しくはこちらの記事を参照)こちらも氏の作品の強い魅力であると思います。

てか親子で雨の日に一緒に居るのを「おうちデート」とするとはすごい発想です。

 

 

 

  • Call me/奥たまむし

反抗期の娘が主人公の作品。親子百合のテーマ上ちょっと珍しい設定でしたが反抗している理由がマザコン故なので……。氏の代表作である「明るい記憶喪失」等から見られるような明るい作品とは少し違ったテイストが見れた作品かなとも思います。作家さんの意外な一面が見られるのはいいですね。

あと関係ないですがあとがきの奥たまむし先生のコメント見て頭が爆発しました。これが……親子百合か……。

 

 

 

  • スガオノママデ/よしむらかな

ヤバ・・・という感想しか出てこない作品。いやこれは……これはちょっと女児の語彙力では全く説明できないです。なんと言ったらいいのか。

とにかく絵が綺麗で読みやすい上にストレートなエロ! 親子百合でここまでのものが見れるとは正直想像していませんでした……すげえや。これは是非実際に読んでみてください。すごいです。

 

 

 

氏の作品である「たえちゃんとじみこさん」のキャラが出てくるスピンオフ的作品。なんというかモラルのモの字も感じないくらいこれもインモラルな作品になっております。あとえっち。

よくよく考えれば玄鉄絢先生の代表作である「星川銀座四丁目」でも年の差の百合は描いていましたし「少女セクト」で近親も出てきてましたし、親子百合は氏にとって描きやすいジャンルなのかもしれません。

にしてもなんというか色々とだらしない作品ですね。いい意味で。

 

 

 

  • 愛のありか/犬井あゆ

ヤバ・・・その2。犬井あゆ先生といえば「定時にあがれたら」や百合姫での巻末のエッセイからも割と優しめな作品を描くイメージだったのですが完全に覆されたというか、衝撃でした。

内容としては娘が母親を脅すというもの。字面凄いな。あとえっちです。イニシアチブを娘が握っているものの大きな寂しさを抱えているのも娘の方で……最後まで読んで「アーーーーーー!!!結局母親のほうが娘より余裕あるの最高ーーーー!!!!」って心の中で叫んでました。子供はどこまで行っても子供なんですよね。

 

 

 

はい、こんな感じです。総合的な感想としては親子百合というものはニッチなジャンルでありながら近親×葛藤×年の差×……と様々な要素があるのが魅力なんだなと思いました。

あとこのアンソロを今このブログを書くにあたって読み返して思ったのが構成がめちゃくちゃいいですね! ギャグや明るめの作品から始まって葛藤や切ない思いを描いた作品を通してインモラルえっちゾーンへ、そして最後は綺麗な話で締めくくられていて全体を通した構成もかなり練られているなと思いました。

そしてさらにさらにそれらの作品群の導入と締めを務める中村たいやき先生の作品の素晴らしいこと。世界はこんなにも綺麗なのか……。

 

上で感想を書いた以外の作品も勿論全部素晴らしかったので興味を持った方はぜひ買ってみて下さい。下記Kindle版も安くていいですが装丁がとても凝っているのとカバー下が見れるという点で個人的には紙版での購入を強くお勧めいたします。

 

 

 

そしてなんと、中村たいやき先生のpixivFANBOXにて当アンソロのアフターストーリ企画をやるそうです。な、何だって!?

tiyk66.fanbox.cc

生肉先生、りおん先生、犬井あゆ先生の作品のアフターストーリーが見られるとのことです。まだまだ親子百合を楽しめるとは……とりあえず今日のところは人間に生まれてきたことに強く感謝します。

 

 

 

そんなこんなで親子百合アンソロジー「My Sweet Home」の感想記事でした。なんか色々書きたいことがあった気がしますが興奮状態で語彙力が死んでいるのでこんなところで。

とりあえず百合好き諸兄は絶対買ってくれよな!!!いや百合好きじゃなくても買え!!!!!