新年あけましておめでとうございます！
今年も何とかやっていきたい所存であります。もう1年の5％くらい終わってるけどね！
今回は前回の記事「2023年の百合漫画を振り返ろう」にて紹介できなかった、2023年に1巻が発売された漫画について紹介します。正月にめちゃくちゃ読みました。
魔法を捨てたい女の子
引きこもり少女・本音坂あるみが入学させられたのは、美しい孤島にある全寮制女子高・私立雪薔薇女学院。引っ込み思案で人見知りなはずのあるみは、校門をくぐった途端、暴言を吐いてしまう。戸惑う彼女に、うさぎの姿をした学級委員長・宇佐島すみれが告げたのは――!? 少女たちのさまざまな想いが交錯する不思議な物語、開幕――!!
集英社のヤングジャンプコミックスより発売。「最後の制服」「それが君になる」「さろめりっく」……などなど2004年から今まで百合漫画を描き続けている袴田めら先生による作品。
内容としては内気な女の子が入ると魔法にかかってしまういわくつきの女学院に入学して……という感じかな。
女学院×少しファンタジー×ギャグといった感じです。絵柄はゆるふわでかわいい一方ギャグのキレは鋭く、ちょくちょく笑わせてくれます。
キャラも濃く、魔法でうさぎの姿になってしまった子や学園の王子様、変態の先輩に何か裏がありそうな学院長など盛りだくさん。
現状では誰と誰がくっつくのか、学院の謎など予想のできないところが多く先が気になる作品です。
限界OLさんは悪役令嬢さまに仕えたい
派遣社員3年目、何事も一生懸命に頑張るお疲れOLの名鳥翠(なとりみどり)はある日理不尽な派遣切りにあってしまう。 「必要としてくれる居場所(しごと)なんてないんだろうな……」 そんな絶望のさなか、プレイ中のノベルゲーム『Fairy tale・of・jewels』のなかにうっかり召喚されてしまう。しかも召喚主はゲーム内で数々の登場人物を陥れようとする残虐非道の悪役令嬢ラピス・テネブラエ。絶体絶命な状況下で、ゲームをやりこんでいた翠は予知能力と称してラピスの身に起ころうとする危機を回避させる。そのことをきっかけにラピスに気に入られ(?)、専属の秘書として働くことになり…!?
秋田書店のヤングチャンピオンより発売。かつて「猫娘症候群」などを書かれていたネコ太郎先生の作品になります。
お話としては悪役令嬢もので、OLが転生して悪役令嬢の付き人になるって感じかな。
とにかく絵が可愛い！ というか綺麗で、主人公の名鳥や悪役令嬢のラピスはもちろん、ゲームの主人公であるダイアナちゃんも非常にかわいいです。
冷徹である悪役令嬢のラピスが徐々にほだされていく過程や、名鳥に好意を寄せているダイアナちゃんの行動など今後の展開に気になる要素が盛りだくさん。
最新2巻では名鳥とラピスの仲が急接近して次巻からは甘々な2人のやり取り(と嫉妬したダイアナちゃん)が見れるのかな？ 楽しみです。
気になってる人が男じゃなかった
CDショップで働いているミステリアスな「おにーさん」が気になってしょうがない女子高生・あや。しかし「おにーさん」の正体は、話したこともない、クラスメイトの目立たない女子・みつきだった――。
Twitterで最高に注目を集める女同士の「愛情」を巡る物語、待望の書籍化。
みつきの過去をめぐる、描き下ろしストーリーを収録。
KADOKAWAのコミックエッセイより発売。新井すみこ先生による著です。
内容としてはまあ大体タイトル通りで、音楽ショップで一目惚れしたカッコいい「おにーさん」が実は普段クラスで目立たない女の子で……？ といった感じです。
「普段目立たない女の子がプライベートではバチバチにかっこいいファッションをキメてる」という設定だけでもうご飯3杯行けちゃいますよね。
1話辺りのページ数は少ないものの、バレる前のドキドキやバレてしまってからの2人の展開など見どころが盛りだくさんな1冊になっています。
現実の洋楽系バンドに関するワードがちょくちょく出てくるのでその辺に詳しい方もぜひ。この作品でしか感じられない「エモい」百合漫画を是非。
リライアンス
一年間のブランクを経て同じクラスで再会した志木葵を意識する同級生・橘さんの視点で描く「14歳の恋」からスピンアウトした葵ちゃんと灰島先生の「その後」の物語。「気になる」は恋の始まり？ な第１巻。
白泉社の楽園コミックスより発売。水谷フーカ先生によって同誌にて掲載されていた「14歳の恋」のスピンオフ作品になります。
「14歳の恋」自体はメインのカップリングは男女なのですが、その女キャラに片思いしていた子(志木葵)と、また別の女キャラに片思いしていた保健室の先生(灰島先生)の関係性を、さらに別の同級生の視点から語られる作品になります。ややこしいな！
そもそも「14歳の恋」でもこの2キャラにフォーカスを当てた会が存在してて、当時読んだ時の衝撃はまあ凄まじかったのですがこの辺も長くなるので割愛。
ちなみに水谷フーカ先生は過去に「この靴しりませんか？」という百合短編集も出されています。こちらも中々いい作品なのでおススメです。
この恋を星には願わない
それぞれの「好き」が交錯する、美しく淡いラブストーリー
幼い頃からいつも一緒に過ごしてきた冬葵と瑛莉と京。
これまでずっと友達としての関係を続けてきたが、冬葵は瑛莉に対して友達以上の感情を抱いていた。
そんなある日、３人は久々に遊園地に遊びにいくのだが、そこで冬葵は自身の恋が叶わぬものであると知ってしまい――
KADOKAWAのitコミックスより発売。紫のあ先生による作品。
大学生の男女3人組の幼馴染を中心とした切ないお話です。
しんどいです。マジで。とにかく展開がしんどいです。明らかにお互いが好き合っているのに別の男女と付き合う展開がしんどいです。すれ違い～～～！
単純に私が感想を語るともうしんどいしか言うことが無いのですが、せつないお話にマッチした絵のタッチや雰囲気が素晴らしいですね。
この作品の元になったお話を作者がTwitterにアップしていたので、こちらも要チェック！ 気になったら買ってみてね！ しんどいけど。
最低の恋をしている (1/6)#漫画が読めるハッシュタグ pic.twitter.com/o5nAAYRd3v
— 紫のあ (@sinoa_ster) 2024年1月15日
影と花
忍者×女子高生×房中術！？東京都西部の山中にある月華女子高等学校。男子禁制、伝統の全寮制教育。ここに通う女学生は皆、例外なく忍者なのである！入学次席の服部 累（はっとり かさね）は寮で同室である首席入学の霧隠 才伽（きりがくれ さいか）に対抗心を燃やす日々を送る。そんな中、訪れた「房中術」の初課題の日。この学校では同室の二人でその術を磨く決まりがあった。服部は初めての緊張の中で、毎週金曜日に「房中術」の特訓を行う約束をしてしまい…！？
双葉社のアクションコミックスより発売。いくたはな先生による作品です。
内容としては忍者の女子高に通っている優等生コンビの累と才伽が房中術の訓練をすることになり……？ という内容です。
全体的にはギャグテイストで進むものの、要所要所でドキッとするようなシーンがあるのが良いですね。忍者学校の同級生にもサイドのカップリングが2組おり、それぞれ個性が出ていていいですね。
今のところはサイドキャラにフォーカスしたような話が出てきてないですが、今後出てくるのか楽しみです。1巻時点では累と才伽もようやっとこれからといった関係性なのでそちらも勿論楽しみですね。
まとめ
ということで増刊号でした。色んな出版社からいろいろな百合が出るなあ……と感じています。
前回の記事と合わせて計18作品も紹介していきましたが、気になったものがあれば是非手に取っていただけるとこちらも書き甲斐があったというものです。
改めて個人的なお気に入りを上げるとすれば
- 破滅の恋人
- この世で一番素敵な終わり方
- 百合にはさまる男は死ねばいい！？
- おそとごはんをご一緒に
- 恋より青く
- 限界OLさんは悪役令嬢さまに仕えたい
- リライアンス
- この恋を星には願わない
辺りでしょうか。
……いや、絞るのムズっ。
「破滅の恋人」「おそとごはんをご一緒に」など前作からファンだった方の作品がやはり安定して面白いと感じるとともに、「この恋を星には願わない」や「この世で一番素敵な終わり方」など今までの商業百合では見なかった方の作品に出合えたのが良かったです。
「百合にはさまる男は死ねばいい！？」や「この恋を星には願わない」「リライアンス」などは読んでてかなり心臓がｷｭｯとなる作品なのですが、最近ではこう言った心抉ってくる作品を読んでいなかったのでまた良さに気付きつつありますね。
と、私の感想もこの記事もここまでにしておきます。2024年も多くの百合に出会いたいものです。そしてブログもどんどん更新していきたいですね。最低月1くらいは……！
それではまた次の記事で。
